コーネルテックとは

MBA留学ブログとして、今回はコーネルテックについてご紹介したいと思います。コーネルテックについては、まだまだ日本語での情報源が少ないため、日本人視点での留学生活や受験情報などについて積極的に発信していきたいと思います。

コーネルMBAでは、コーネルテックについて壮大なスタートアップ事業として位置づけています。先日、NYCで開催された入学者イベントに参加した際、Dean自ら「コーネルテックMBAは、Stanford、MIT、UC Berkeleyをライバル校としている」と公言していたことが印象的でした。コーネル大学ジョンソン経営大学院として、今、もっとも注力している事業であることに違いありません。

今回は、コーネルテックについて、歴史や概要をご紹介したいと思います。なお、コーネルテック情報(日本語)については、Class of 2018の在校生の方も執筆されていますので、あわせてご覧ください!

 

コーネルテックの歴史

コーネルテックは、コーネル大学とイスラエル工科大学の共同事業として発足しました。

コーネルテックの歴史は、2010年、ニューヨーク市が開催したコンペティションに遡ります。かつてニューヨーク市は、大学都市でありながらも理系分野(特にエンジニアリング分野)においては、サンフランシスコ・ボストンといった他の米国主要都市に比べて大きく後れをとっている状況でした。

そこで、マイケル・ブルームバーグ市長(※ブルームバーグ創業者でもあります)は、市内にトップレベルのエンジニアリングスクールを設けることで、長期的にはテクノロジー産業を生み出し、雇用を活性化につなげたいと考えました。そして、コーネル大学のほか、カーネギーメロン大学、コロンビア大学、スタンフォード大学などが候補に挙がる中、コンペティションの結果、2011年にコーネル大学とイスラエル工科大学が勝利。共同事業としてコーネルテックを設立することになります。

ブルームバーグ市長は、現在の「シリコンバレーとスタンフォード大学」のように、「シリコンアレーとコーネルテック」が連携することで、今後数十年間に渡り、$23 billion USドル経済効果および雇用創出を期待できるとしています。

現在、コーネルテックはニューヨーク・マンハッタンのルーズベルト島にキャンパスを構えています。ちなみに、ルーズベルト島のキャンパスがオープンしたのは2017年9月。コーネルテック開講の2012年から2017年までは、マンハッタンのGoogleオフィスで授業を開講していました。

 

コーネルテック開講から現在にいたるまで

あまり知られていないことではありますが、コーネルテックでは、MBAを含めて以下のプログラムを開設しています。コンピューターサイエンスや、エンジニアリング専攻の学生とMBAの学生が、同じキャンパスで一緒に学べることが特徴です。学生同士が、グループワーク等で一緒にプロジェクトに取り組む機会が多数設けられているほか、MBAの学生も、希望者はエンジニアリングスクールや他の理系分野の授業を履修することができます。

 

  • Johnson Cornell Tech MBA
  • Master in Computer Science
  • Master in Electrical and Computer Engineering
  • Master in Operations Research and Information Engineering
  • Master of Laws in Law, Technology and Entrepreneurship (LLM)
  • Technion-Cornell Dual Master’s Degrees in Connective Media
  • Technion-Cornell Dual Master’s Degrees in Health Tech
  • PHD & POST DOCTORAL PROGRAMS

 

興味深い点は、Master of Laws in Law, Technology and Entrepreneurship (LLM) のように、法律の学位でありながら、テクノロジー・アントレプレナーシップ分野に特化したプログラムが設けられていることや、ヘルステックに特化したプログラムが設けられていることです。新しい分野に先進的に注力し、投資を行うコーネル大学の取り組みは、とても素晴らしいです。

なお、2012年のコーネルテック開講から現在に至るまでに、すでにコーネルテック発の40のスタートアップ企業が、$32 million USドルの資金調達を実現しているそうです。

 

コーネルテックMBAの特徴

コーネルテックの特徴的なカリキュラム

コーネルテックMBAは、1年制(※従来のコーネルMBAは2年制)プログラムであり、学生はNYCキャンパスをメインに学ぶことが特徴です。以前の記事でもご紹介した通り、プログラム開始は5月になります。プログラム開始から最初の10週間のみ、ニューヨーク州イサカで基礎科目を学び、その後NYCキャンパスに移動し、専門科目を学ぶカリキュラムになっています。

ちなみに、「最初の10週間、イサカで基礎科目を集中的に学ぶ」というカリキュラム構成は、1年制のコーネルMBAと同様の形式をとっているそうです。また、イサカでの授業が開始するのは5月中旬なのですが、実際にはアサインメントが入学前から色々課されるため、入学前の3月から課題の勉強で忙しくなります。

※こうしたカリキュラムの都合上、以前の記事コーネル・テックの受験(1)で記載した通り、9月入学の他校のMBAプログラム(2nd Round)とは併願される際は、注意が必要です。

 

コーネルテックの学生のバックグラウンド

クラスサイズは、コーネルテックMBAではおよそ70~80名程度です。イサカで開講される1年制MBAとおおよそ同程度の人数に設定されています。

これから受験される方が気になるであろう点として、学生のバックグラウンドについてです。コーネルテックMBAのアドミッションページでは、デジタル分野での経験が必須(かつ、エンジニアリング分野の経験が好ましい)と記載されいますが、この書き方は結構曖昧で判断に悩まれる点かと思います。

クラスメイトや在校生・卒業生のプロフィールを見ている限り、確かにデジタル・テクノロジー分野での何らかの経験は必須であるように思います。とはいえ、必ずしも特定分野でのバックグラウンドや経験が必要というものではなく、私自身もエンジニアのバックグラウンドではありません(学部も法学部出身です)。

実際、クラスメイトや在校生・卒業生のプロフィールを見ていると、バックグラウンドは多岐に渡ります。以下のようなプロフィールのいずれかに当てはまる人が多いです。

  • スタートアップ経験者(起業している人も多いものの、必ずしも起業に限りません)
  • エンジニア出身者(多いですが、これが必須という感じではありません)
  • デジタルマーケティング経験者(特に女性に多いです)
  • コンサルティングファーム出身者(デジタル・テクノロジー分野のプロジェクト経験をアピールして入学するケースが多いように思います)

 

コーネルテックの留学生比率・平均年齢

実際に入学を決めてから、気づいたことですが、想像していた以上にインターナショナル比率は高いと感じました。感覚値では、クラスの半数近くがインターナショナルではないかと思います。

日本人は学年で私1人であるものの、中国人・インド人・韓国人・台湾人・イスラエル人などのほか、メキシコやコスタリカなどラテンアメリカ地域からの留学生も数名ずついます。コーネルテックはイスラエル工科大学との共同事業なだけあり、同級生にもイスラエル人が多いことが特徴だと感じました(多いといっても数名ですが)。

 

また、平均年齢については、学校が少し前に発表していたデータによると、確か29歳くらいだったと思います。1年制ということもあり、USの2年制MBAよりは少し年齢層が高い気がします。とはいえ、実際の感覚値では、平均ぴったりの29歳という人はあまりおらず、ボリュームゾーンは20代半ば~30代半ばに広く分布している印象です。

印象としては、アメリカ人は25歳~27歳くらいがボリュームゾーンで、インターナショナルは30歳過ぎて入学してくる人が多い気がします。クラスメイトには、30代後半の人も数名います。育児をしながらMBAを学ぶクラスメイト(女性)もいます。これから受験される方に向けては、「米国MBAだから、平均年齢が若すぎるのではないか」などという先入観を持たず、是非チャレンジしていただきたいところです!

 

長くなってしまったため、続きはまた次回改めて書きたいと思います。

 

参考文献

 

An image by: nytimes.com