MBAで学ぶテック業界

MBA後にテック業界をめざしたいと考えている方、MBAでなくてもこれからテック業界への転職を考えている方向けにコーネルテックでの学びについてご紹介していきたいと思います。

 

まず、「MBAでテック業界について学ぶということ」についてですが、大前提として、MBAって基本的にビジネス系の科目を「広く浅く」学ぶ学位なので、テック業界に特化しているコーネルテックといえど、テクニカルなことを物凄く深く学ぶ訳ではありません。たとえば、エンジニアとして技術力に磨きをかけたい方や、ビジネス以外の特定分野の知見を深めたい方には、Computer Scienceなど他の学位の方が圧倒的におすすめです。

 

とはいえ、以前の東洋経済の記事で紹介されている通り、コーネルテックでは最新のテック業界のニーズに合った授業が数多く開講されています。それも専門家としてマニアックな知識を得たい方向けではなく、どちらかというと、テック業界のマネージャーとして、あるいはスタートアップ創業者として活躍していきたい人向けの実践的なプログラムになっています。

 

今、入学してから1セメスターを終えようとしているところなのですが、来学期の授業について履修登録をちょうど行ったところなので、履修科目についてご紹介したいと思います。

※1年間のMBAプログラムで、3学期制。夏学期(5~7月)・秋学期(8~12月)・冬学期(1~5月)という構成です。夏休みは1か月弱と短いのですが、一応インターンをすることもできます。私はベイエリアでスタートアップを経験してくる予定です。

 

Design Thinking
Entrepreneurial Finance
Fundamentals of Modern Software
Advanced Strategic Analysis
Digital Marketing
Designing Data Products
Valuations
Modeling & Analytics for Managers
Operations Management

 

テック業界に特化した授業を多く履修することにしました。授業の形式は科目によって異なり、少人数のワークショップ形式のものもあれば(たとえはDesign Thinkingなどがこれに当たります)、ケース形式のものもあります。ケースの授業でも、トピックはテック業界やスタートアップを中心に扱うため、1年制MBAで効率的にテック業界の知見を深めたい人のニーズを考慮して、良く練られているカリキュラムだなと思います。

ちなみに私は文系人間のため、あまり技術的なことを専門的に学びたい欲がなく、テクニカルな授業はあまり履修していないのですが(正直に言うと、プログラミング言語の前提知識が必要なものも多く断念しました)、クラスメイトの履修状況を見ていると、Machine Learningが物凄い人気科目です。そのほか、Optimizationとかアルゴリズム系の授業も大変人気があります。ブロックチェーンの授業もとても人気があり、私も履修したかったのですが、今学期は都合が合わず断念しました。

 

また、Design Thinkingも最近流行の科目で人気があります。Stanfordのデザインスクール発祥の学問であるものの、コーネルでも近年は経験のある教授が担当していて、授業の評判はすごく良いです。2年制MBAでも開講されている授業ですが、爆発的に人気があるそうです。昨年の卒業生が授業の感想をまとめていますので、ご興味のある方はあわせてご覧ください。コーネルの強みは、総合大学のため、MBA以外の他学部の授業もフレキシブルに履修できる点です。

コーネルテックに関して言えば、たとえばLLMの授業で「Fintech業界に特化した法制度」のようなテーマを扱う授業も数多く開講されており、卒業後のプランを見据えてこのような他学部の授業を履修することも可能です。

 

私のような文系人間がコーネルテックに来た場合ですが、結論としてはエンジニア出身でなくても何とかなります。プログラミング言語の知識はMBA以前にあるに越したことはないのですが、テック業界やプログラミングの経験ゼロで来る人も一定数いて、みんな何とかなっています。コーネルテックでは、MBAでSQLなどプログラミング言語が必修になっているため、在学中に身につけることができます。コーネルテックMBAは理系の人向けプログラムと誤解されることも多いので、念のためご紹介しておきます。

 

追記として、これから留学を検討される方向けの情報としては、卒業後のビザのこと。MBAであれば卒業後に米国で勤務できるOPTという1年間のビザが、Computer Scienceなど理系の学位に進学すると、OPT Extensionというビザ延長の制度を適用でき、最大3年間、卒業後に無条件で米国に残ることが可能です。

 

コーネルテックMBAの場合、1年制プログラムであるものの、MBA以前にSTEM系の学位を取得している場合(日本の学部卒でOK)、OPT Extensionを適用でき、卒業後3年間は米国で働く権利を得られます。私の場合は、法学部卒のため残念ながら適用できず。中国人やインド人などは、この制度を活用して卒業後に数年間は米国勤務を経験し、その後母国に帰って高給エリートとして転職をするケースが多いようです。これは意外と知られていない情報なので、これから留学される方は留意されると良いでしょう。

 

日本ではまだまだ知名度の低いプログラムであるものの、これからより多くの方に出願にチャレンジいただけると良いなと思っています。