女性MBAの就職活動(US MBA)

米国MBAの女性の就職活動について、まとめておこうと思った。

というのも、日本語でMBA女性についてまとめられているネット上の情報は、どこか堅苦しいものや、情報として古いものが多く、これからMBAや海外勤務をめざす女性向けに全然参考にならないと思ったからだ。

 

MBAって本当にコストがかかるので、将来を見据えて勉強しておきたい・海外で学びたいとふと思っても、躊躇してしまう人も多いと思う。それでも、日本人としてどのように海外でチャンスを見つけていくべきか、どのようにリスクをとるべきか、少しずつ後進の人へ向けて伝えていく立場になろうと思った。

一方で、私自身は「女性」に特化したトピックは昔から苦手で、というのも、「早く子供産んだ方がいいよ」みたいな上から目線のアドバイスを、10歳20歳年上の人ならまだしも、同世代や年下の人から言われるのは鬱陶しいとずっと思っていた(今も思っている)。

それでも、気が付けば30代になり、20代の頃に同時期に海外で働いていた友人・当時MBAで海外にいた友人たち(女性)の多くが、今は育児をしながら東京や海外で頑張っている。私自身も、パートナーとの関係性や、子どもを持つ時期について真剣に向き合わざるを得ない年齢になってしまったと、ふと気づかされることがある。

 

先日、HBR(Podcast)で、Dual-Career Couples Are Forcing Firms to Rethink Talent Management で、「共働きでお互いに理想的なキャリアを実現するためには、企業側のフレキシブルな対応が必要不可欠」といった内容が紹介されていて、このポッドキャストの内容が、本当に今の米国の共働き世帯の心境を語っているなと思った。要は、パートナーの仕事の都合で女性(多くの場合)がキャリアを妥協してしまうケースは米国でも往々にしてあることなのだ。

先日、私のMBAのクラスメイトのパートナーが、ボストン勤務だったところを、彼のMBAに合わせてNYからリモートワークに切り替えて留学に帯同してきたという話を聞いて、ふとこのHBRの内容を思い出していた。マネージャーポジションの人が、待遇を落とさずにリモートワークに切り替える、という働き方が、最近特に一般的になっているらしい(その奥さんは、偶然私の前職で勤務されている方で、仕事の話をいろいろ聞いて盛り上がっていた。欧州企業の前職の人に、米国でお会いできるなんて本当に嬉しかった。。)

 

ちなみにアダムグラントのWorkLifeでも、フレキシブルな働き方については色々語られている。(特に、アダム信者として私がおすすめなのは、A world without bossesです。時間のある方はぜひ聴いてみてください。)アダムのポッドキャストや記事をいろいろ見ていても、「フレキシブルな働き方」へのニーズは女性だけでなく、男性の間でも高まっている印象を受けている。

 

女性MBAが志向するキャリアの方向性について、私がUS MBAに来てすごく印象的だったのは、以下の2点。

 

待遇よりもフレキシビリティ

米国MBAってとにかくキャリアアップをめざして大企業に就職する人が多数とイメージされる方が多いかと思うのですが、意外と違うなというのが率直な感想だった。といっても、私の所属するプログラムが1年制ということもあり、30代からMBAに来る人、女性で子どもが生まれてからMBAに来る人が結構いる、というのが背景があるのだけれど。

クラスメイトの中で、子どもがいてMBAに来ている女性は2人いて、2人とも30代半ば。しかも、2人とも子どもがまだ2歳くらいなのに、子どもを母国の両親に預けてMBAで学んでいたり(中国人)、子どもをニューヨークの義実家に完全に預けて大学院に来ている(韓国人)。その行動力がすごいなって思った。。正直、私には同じ決断ができるか分からない。

彼女たちは共通して、「目先の待遇よりも、フレキシブルな環境で働きたい」と言っている。そのうち一人は起業を考えていて、一切のリクルーティングイベントを無視してひたすらビジネスプランを考え始めている。要は、行動力次第で、子どもの有無や、年齢に関係なくいろいろなチャレンジをしていい、ということ。

フレキシブルな働き方を重視するのは、30代からのキャリアの考え方としてすごく納得だった。色々な人に話を聴いていていても、女性の場合、MBA留学後にコンサルティングファーム等に就職しても、結局、妊娠を機に辞めてしまう人も多いと聞く(新卒からコンサルで、早々と昇格しているような人は別)。女性の場合、未経験でしかも30代からアソシエイトポジションで転職するのって、そのくらいリスクが大きいと思う。但し、これは何をリスクと捉えるかによって異なるので、人によるとしか言えないのだけれど。

 

スタートアップ・起業志向

もう一つ、先日の記事でも書いた通り、スタートアップ志向は周りの学生を見ていてもすごく高くて、その理由としては、女性の場合はフレキシビリティを求める傾向にあるから、というのが大きい印象を受けている。フレキシブルに裁量のある仕事をして、家庭とうまく両立できる働き方を模索したい、という意味合いが大きい気がしている。

とはいえ、米国MBAと一口にいっても(米国に限らないかもしれない)、就職活動の際の優先順位は、年齢が大きなファクターになっている点も大きい。要は、MBAに来てる時点ですでに30代の人は、MBA以前にすでに大企業を経験していて、今さら大企業に行くなんてもったいないよね、と考える人が多いのだ。これは私自身も同感で、ライフステージの変化というイベントを考えると、やっぱりスタートアップをしたり起業するなどして、フレキシブルな働き方を追求していくのが良いと思う。

一方、もしもMBA後に日本で就職するなら尚更、年収にしてたかが1000万円そこそこの仕事のために、MBA採用で大企業に行くのは本当にもったいない気がしている。どうしてもキャリアチェンジしたいとか、明確な目的がある場合は別として。だって、よく考えてみると、MBA採用で行ける大企業って、普通の中途採用でも入社できるような企業がほとんどなので。ちなみにこの点は、女性に限った話ではないけれど。

女性向けのキャリアの話は、話題がつきないので、これから少しずつまとめていきたい。