MBAで意外と役立ったことシリーズ(1)

MBAに来て、思いのほか勉強になったなと思う活動がいくつかあって、その一つに、アプリカント対応がある。コーネルテックでは、アジア人女性が私のほか(インド人を除くと)現役生に殆どいないこともあり、中国人や香港人などアジア人女性の対応は私が殆ど行っている。

アドミッションから直接紹介されることもあるし、LinkedIn経由で連絡を頂くこともある。現在は、大体2~3日に1回はアプリカントの方と話している。アジア人女性という珍しい経歴のためか、アドミッション関連のイベントにもいつも何故か声がかかる。

 

この活動はすごく勉強になった。限られた時間内で(しかもZoomを使ってオンラインで話すことが多い)、自分のストーリーを上手くまとめて話すこと、学校・プログラムの良いところを上手く伝える訓練、というのが非常に勉強になった。

というのも、日本人同士でのやりとりだと、「××大学卒業、△△株式会社に就職」というだけで何となくわかって貰える雰囲気になって、自己紹介が済んでしまうことが多いけれど、外国人相手だと、どこの学部・会社を出たかよりも、何を勉強してきて、どのような経験を積んで、どうして起業やMBAという選択をしたのか、という自分のストーリーを上手く伝えることに重きをおかなくてはいけない。

(本当は、日本人同士のやりとりであっても、そうあるべきだと思うのだけれど。。)

 

私は人見知りが激しく、最初はこうした活動が苦手で、けれども場数を踏んでいるうちにコツが掴めてきた。ポイントとしては、過去の輝かしい実績だけをアピールしようとするのではなく、むしろ苦労話や意思決定のプロセス(どうして転職の決断をしたのか、なぜMBAに行くと決めたのか)の方が、当然ながら国籍が違っても、他人に共感してもらえるということ。

コツが分かるようになってから、相手がどのような話を聴きたいのか事前に仮説を立てて、準備した上でミィーティングに臨めるようになり、国籍や言語の異なる・直接会ってすらいない知らない人に「自分のストーリーを伝えるスキル」は大きく向上した(と勝手に自覚している)。アプリカント対応の活動は、思いのほか楽しかったし、日々新しい方と話す機会があり、学校のグループワークより断然勉強になった。

こうしたチャンスに恵まれたことは大変有難く、日本人(というかアジア人)がいないプログラムならではの恩恵だったと思う。もし、一学年に1000人近く学生がいるようなUS他校に進学していたら、私がここまで表に出てアドミッション関連のイベントに参加する機会はなかっただろう。

 

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あと、日本人在校生としての活動も、思いのほか勉強になった。コーネルMBAの日本人在校生は、今年度は合計4人しかいないものの(US Citizen含む)、全然違うバックグラウンドの人が集まっていて、私としては勉強になった。同じ国籍・言語だからといって、全てにおいて共通認識をもっている訳ではないし、一緒にプロジェクトを運営するのは役立つ経験だった。
※他のメンバーがどう思っているかは知りませんが。

そもそも日本人の数が少なく、日本人同士でベタベタし合っている訳では全くないものの、在校生・卒業生有志でウェビナー開催などを企画できる程度には仲が良いため、恵まれた環境だったと思う。

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日本人でMBAに来るような人は、生真面目な感じの方が多く、「MBAに行ったらXXというスキルが身につく」あるいは「コンサルに行ったらXXというスキルが身につく」といったように、型にはまった思考をしてしまう人が多いように思う。

もちろん、何も目的意識を持たずにふわふわ生きるよりは全然良いのだと思うけど、「MBAに行ったらXXというスキルが身につく」といった型にはまった思考だけをしていると、別のところからチャンスが降ってきたとき、それに気づけないまま過ごしてしまうかもしれない。

後から振り返った時、本当に役立つような経験は、案外思ってもいないようなところから、降って湧いてくるようなものだったと感じている。